本日13日は素晴らしい晴天のなか、『手しごと職人のまち東山再発見プロジェクト』の職人ヒアリング調査に同行させていただきました!
今回は、こちらのプロジェクトの紹介をしたいと思います。
『手しごと職人のまち東山再発見プロジェクト』とは?
京都市東山区内に暮らす、数多くの「職人」たち。彼らは、古くから京都の文化や都市の営みを支えてきた伝統的な「手しごと」を継承し、その生業を見続けています。
その技術は今なお京都の人々の暮らしに活かされ、必要とされているだけでなく、国宝や文化財などの継承にも不可欠な存在でもあります。


このプロジェクトでは、こうした手しごとの価値や意義、重みを再発見し、
職人の技術の魅力発信や魅力に触れる活動の推進などを通じて、
伝統的産業と東山区の活性化に取り組む……という活動を進めています!
指導教員はおなじみ関本徹生先生(京都造形芸術大学教授)。当大学の学生で関わっているのは、「まか通プロジェクト」の一部メンバーとなっています。
現在は東山区内のどこに、何人の、どのような仕事をされている職人さんがおられるのか?などを、実際に仕事場にお伺いするなどしてお話を聞き、実態を調査されています(これが職人ヒアリング調査です!)。
東山区全体を詳細に把握したデータをもつ方がいないため、まずはそうして「今」の情報を集め、現状を知るのだそうです。なお、このプロジェクトには東山区地域の方々や区役所の職員さんも参加されており、まさに地域密着型のチーム構成となっています!
今後の動きが楽しみ!ですね。


私はうどんでしたがまか通メンバーが食べてた親子丼もおいしそうでした、という絵。
さて次に、なぜ再発見や活性化が必要となりこのプロジェクトが活動しているのか。
……それは現在、大量生産型の工業製品が非常に安価で供給され、「もの」の価値が見失われがちになってきているため、だそうです。
極端な話ですが、確かに100円均一ショップにあるような安い大量生産品だと、安易に購入して、壊れたら「安いし仕方ない、まぁまた買い直せばいいか」と思ってしまったり、気に入らなくなったらすぐ捨てたりとぞんざいな扱いをしてしまいます。
また「これより安いのが手軽に買えるなら、高いのはべつにいいかな」と値段だけで判断し、手しごとで生み出されたものを、本当の価値を知らないまま敬遠してしまう……という方もいるのではないでしょうか。私も少し前まではそんな感じでした。
なぜ、その「もの」を使うのか。いつ、どんな時に必要なのか。
私の場合ですが、こういう時は「よく見てよく考えて、そして一度ものを手にして使うことを想像してみること」が抜けているのかもな、と思います。
長い目で見れば「安いけど品質の悪い使い捨てのもの」よりも、「ちゃんと扱えばすぐには壊れず、ケアを怠らなければ何年何十年ともち、ちょっとの傷なら修理を頼めば元通りになる」ものが良いはずです。そして、例えばそれというのは、職人が作るような「手しごと」品な気がします。



現在、職人たちの生活は厳しく、後継者の育成も難しくなってきているそうです。
生活様式が西欧化するにつれ作るものが「一般的に使われなくなり売れなくなった」という理由もあるとは思いますが、やはり「手軽で安くてすぐ買い替えられる」ものへと消費者がシフトしていったのも、大きな理由としてあるだろうなと考えています。
今だけでなく先のことも考えた「もの」を見る気持ちであったり。
そもそも「もの」があるということへの感謝であったり。
このような穏やかで落ち着いた考え方、暮らし方が現代では希薄化してきているのかなと思います。
そんな時代だからこそ……今一度「もの」や「ものづくり」を見つめ直す必要がある!
このプロジェクトが活動するのはそういうことだと、私は認識しています。
以上で紹介は終わりです。
勢いに任せて書いたら長過ぎたので、次はもう少し先のことも考えて書こうと思います。中村でした。
あっ、ちなみに肝心の調査報告ですが……
最近のものは、主に調査へ関わっている「まか通プロジェクト」メンバーの方が、まか通ブログに書かれています。是非ともご覧下さい!
→まか通ブログ
ラベル:職人