2012年08月14日

まか通プロジェクト活動報告「8月イベント・地獄絵絵解き」その1

こんにちは、中村です。
ここ2〜3日ほど前からでしょうか。突然の大雨に見舞われることが多くなり、しばらく使っていなかった折り畳み傘を再び鞄の中へ入れて持ち歩くようになりました。

7月末から先週までの「いつ日が陰ってくれるんだ」と言いたくなる、あの天気は何処へやら……。しかしこのような天気になる前に、まか通プロジェクトの8月開催イベントが2日間とも無事終了していて良かったです。

今回は、その先週10日(金)に行われました、まか通プロジェクト企画イベント
「熊野観心十界図 地獄絵絵解き」
の報告を行いたいと思います。

★こちらのイベントが2日目で、前日に行われた「地獄絵のおはなし」が1日目になります。→そちらについての報告はこちらから!




18時。京都市東山区の西福寺にて今年で開催7年目を迎えるまか通企画イベント「地獄絵絵解き」が開演しました。
この地獄絵絵解きは、毎年地獄絵が飾られた折に西福寺の住職によって絵解きが行われていたのですが、その住職が亡くなられて以来久しく絵解きが途絶えてしまっていたそうです。

こちらが、その地獄絵。様々な人物や場面が描かれており、パッと見ただけでは内容を把握できないほどのボリュームです。
西福寺の地獄絵
まか通では西福寺での地獄絵絵解きを7年前から復活させており、絵解き語り部として西山克氏(関西学院大学 文学部教授)を招くと共に、楽士を毎年2名迎えて絵解きを盛り上げていただいています。

地獄を音楽で表現
まずは、楽士さんお2人のライブからイベントは始まりました。
今回お越し頂いたのは、(写真左から)クラリネット奏者の瀬戸信行さん、ヴァイオリン奏者のイガキアキコさん。
披露された曲は4つ。「三途の川」「賽の河原」「針の山」「蜘蛛の糸」と、地獄をテーマにした自作の曲を演奏されました。

どれも発想が面白く、例えば「賽の河原」はお客さんが「鬼が来た!」と叫ぶと曲の演奏が最初からになるという、賽の河原地獄で子どもが完成間近の石の塔を鬼に壊されてしまうお話を元に作られた曲でした。


演奏が終わり18時30分になると、 西山先生による地獄絵絵解きがスタート。
お客さんは配布資料と目の前に飾られる地獄絵を見ながら、西山先生に地獄の世界を案内していただきます!

配布資料 うちわ表 配布資料 うちわ裏
こちらが配布資料。当日はプリントの他に、まか通が制作したうちわ兼地獄絵の解説が配られていました。(右の写真はうちわを裏返したところ。地獄絵の線画の下には絵の中の各場面に対する名称が描かれています)


西山先生の写真は、絵解きに集中してしまったため撮影できておらず……申し訳ないです。しかし! まか通メンバーが当日の報告とともに素敵な写真をブログに掲載していました。→まか通ブログでの報告記事はこちら


なお絵解きはボリュームたっぷりだったため、皆さんには当日私が特に印象に残ったものをお伝えしていきたいと思います。

絵解きの報告は次の記事へ!


ラベル:まか通
posted by プロオペ at 15:06| Comment(0) | 中村 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

まか通プロジェクト活動報告「8月イベント・地獄絵絵解き」その2

まか通プロジェクト活動報告「8月イベント・地獄絵絵解き」その1の続きです。前の記事を読まれていない方は上のリンクからご覧下さい)

西福寺の地獄絵
西山先生はこの地獄絵について「地獄絵は怖いものではなく、悲しいもの。そしてどのように悲しみを超えるのかがこの絵の主題となっている」と話され、こちらの地獄絵が「地獄に落ちた全ての人々を救済する物語」を表現していることを話されました。

例えば……地獄絵の中央より少し下あたりに描かれた場面。
鬼の手で身体に釘を打ち込まれる男の他に、女と、釘が突き刺さっているお供えものの餅があります。

釘念仏
男の人はもちろん死者で地獄に落ちた人ですが、この女の人は現世に残された男性の遺族(おそらく妻)だそうで、何をしているのかというと死者を供養するための念仏を何万回と唱えているそうです。
この地獄に向かって何度も唱えられる念仏を聞いているうちに、鬼は手を狂わし、四十九日に供えられる「四十九餅」へと誤って釘を打ち込んでしまうのだとか。

死者の地獄での苦しみは、残された人たちの供養しようという心によって和らぐということですね。

ちなみにこの釘打ちの刑ですが、イベント後に自分で軽く調べてみると「地獄に落ちた者は誰しも四十九日の間に毎日一本釘を打たれる」という話もあるようです。
嘘を全くついたことが無いような人は極楽浄土に行けますが、殆どの人は亡くなったら地獄で何らかの罪を悔い改めることになるでしょうから……とても恐ろしい話に感じます。

またこれを知った時には同時に、自分の家族や親しい人が亡くなってしまった時は、供養をきちんと行いたいとも思いました。


以下は地獄絵の中央部分に描かれているお盆の風景。

お盆の絵
西山先生にはこの「釘念仏」と呼ばれる話以外にも、地獄での刑と共に救済の方法がこの絵に描かれていることを教えていただきました。その救済は追善供養の大切さを同時に教えているように思います。

そして、西山先生は大人は地獄絵によって子どもを怖がらせるのではなく、何が救いとなるかを教えることが大事だと話されました。
例えば、子どもに地獄絵の中央に描かれている盂蘭盆会(お盆)の様子(上の写真)を見せて、「地獄で苦しまないためには生きている内に悪いことをしないのは勿論、残された人が故人を大切に思い供養することが大事なんだよ」と伝えるといったことでしょうか。


この「熊野観心十界図 地獄絵絵解き」と前日に催された「地獄絵のおはなし」への参加を通し、以前は「地獄絵は地獄の恐ろしさを伝えるもの」だと思っていたのが、
日々の行いを見つめ直すキッカケとなったり、他者を大切に思う心など生きて行く上でとても重要なことを教えてくれる絵だということが分かりました。

京都ではもうすぐ故人を送る「五山の送り火」(16日)が行われます。
改めて供養の大切さを知った今年は、その事を思い返しながらご先祖様たちを見送ろうと思います。




イベントの報告は以上です。

では、前回と同じく最後に記念写真を。
2日間のイベント計画を動かしてきた今年度の「地獄絵絵解き」および「地獄絵のおはなし」企画者代表、田中杏奈さん(情報デザイン学科)です!

企画者の田中杏奈さん

イベント終了後のお好み焼き屋にてパシャリ☆
やりきった感のある良い笑顔ですねー! 本当にお疲れさまでした!

中村
ラベル:まか通
posted by プロオペ at 01:14| Comment(0) | 中村 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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